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   救いの先駆者  士師記13章2-14節

2 その名をマノアという一人の男がいた。彼はダンの氏族に属し、ツォルア出身であった。彼の妻は不妊の女で、子を産んだことがなかった。
3 主の御使いが彼女に現れて言った。「あなたは不妊の女で、子を産んだことがない。だが、身ごもって男の子を産むであろう。
4 今後、ぶどう酒や強い飲み物を飲まず、汚れた物も一切食べないように気をつけよ。
5 あなたは身ごもって男の子を産む。その子は胎内にいる時から、ナジル人として神にささげられているので、その子の頭に剃刀を当ててはならない。彼が、ペリシテ人の手からイスラエルを解き放つ救いの先駆者となろう。」
6 女は夫のもとに来て言った。「神の人がわたしのところにおいでになりました。姿は神の御使いのようで、非常に恐ろしく、どこからおいでになったのかと尋ねることもできず、その方も名前を明かされませんでした。
7 ただその方は、わたしが身ごもって男の子を産むことになっており、その子は胎内にいる時から死ぬ日までナジル人として神にささげられているので、わたしにぶどう酒や強い飲み物を飲まず、汚れた物も一切食べないようにとおっしゃいました。」
8 そこでマノアは、主に向かってこう祈った。「わたしの主よ。お願いいたします。お遣わしになった神の人をも一度わたしたちのところに来させ、生まれてくる子をどうすればよいのか教えてください。」
9 神はマノアの声をお聞き入れになり、神の御使いが、再びその妻のところに現れた。彼女は畑に座っていて、夫マノアは一緒にいなかった。
10 妻は急いで夫に知らせようとして走り、「この間わたしのところにおいでになった方が、またお見えになっています」と言った。
11 マノアは立ち上がって妻について行き、その人のところに来て言った。「この女に話しかけたのはあなたですか。」「そうです」と答えた。
12 マノアが「あなたのお言葉のとおりになるのでしたら、その子のためになすべき決まりとは何でしょうか」と尋ねると、
13 主の御使いはマノアに答えた。「わたしがこの女に言ったことをすべて守りなさい。
14 彼女はぶどう酒を作るブドウの木からできるものは一切食べてはならず、ぶどう酒や強い飲み物も飲んではならない。また汚れた者を一切食べてはならない。わたしが彼女に戒めたことは、すべて守らなければならない。」

★救いの先駆者★